エジプトの為替相場は
IMFからの要請で
(IMFからお金を借りたことで)
固定相場から変動相場へ
切り替えを行っている最中でしたが
現在は、ドル対エジプトポンドは
1ドル30.9エジプトポンド
(中央レートで)
で、エジプト政府が介入し
固定相場のような状況になっています。
そして、この状況を作ったのは
2022年から現在まで
3回行われた『通貨の切り下げ』が
大きな原因です。
エジプトは、コロナの影響や
ウクライナ戦争の影響をモロに受け
『急激な外貨減少』になりました。
(実際にはデーターを見ると、外貨は減ったものの
深刻な状況か?と言えば、そうでもないのですが)
そのため『外貨を増やす政策』として
『通貨の切り下げ』を行いました。
では、なぜ
『外貨を増やす政策が通貨の切り下げ』
になるのか?
と言うと
エジプトの主要産業は
・製造業
・農業
・観光業
の3つです。
製造業はスエズ運河周辺に
世界中から工場が集まっているため
通貨安になることでグローバル市場で
『メドインエジプト』の製品は割安になり
多く売れます。つまり外貨獲得の手助けになります。
観光業が通貨安になることで
外国人観光客は、割安でエジプトに来ることができ
エジプトに多くの外国人観光客が来て
結果、外貨獲得の手助けになります。
事実、エジプトの観光収入は過去最大になりました。
参照:エジプトの観光収入は過去最高の136億ドルに!!
参照:エジプトの国際収支が赤字から黒字へ
まさに、今の日本の円安の状態と同じ状態です。
それをエジプト政府は、通貨の切り下げを行い
意図的に行ったと言うことです。
通貨を切り下げたことで
国際収支は黒字化し、外貨獲得も順調にできている
状態にまでエジプトは回復をしましたが
ただ、それによる副作用もエジプト国内で
発生をしました。
それが『インフレ』です。
通貨安になったことで
輸入品の価格は、倍増してしまいました。
結果、それが『高インフレ』と言う状態を
引き起こしてしまい、2023年のインフレ率は
20%を超える状態になってしまいました。
これが、通貨切り下げるによる
『副作用』です。
エジプトのシシ大統領は
『これ以上の通貨切り下げはデメリットが大きいため
これ以上の通貨切り下げは行わない!』と
ハッキリと言っています。
インフレ率とは?
前年度比に対して『何%上昇したのか?』と
言う指標であり、これ以上の通貨切り下げが
行われないのであれば、インフレ率は
来年以降は、徐々に正常なインフレ率へと
戻っていきます。
通貨もこの状態が維持されるのであれば
引き続き、外貨獲得に大きな貢献が期待ができます。
つまり、今のエジプトのこの状態は
かなり『底に近い状態』と判断ができるわけです。
まとめると
投資の判断材料は下記です。
・これ以上の通貨切り下げは行われない
・国際収支は黒字化
・インフレ率が来年以降、正常に戻る可能性がある
・外貨獲得は順調に行われている
これらを考えた時
『今、エジプトの銀行口座で定期預金を組んでおけば
今後、エジプトポンド高になればなるほど
日本円ベースで考える投資家は、為替差益も
狙えてくるため、大きなチャンスになる』と
言うのが、今のエジプトの状態です。
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